CEO 岩崎 英俊

2023/9/14

  • #チーム

経営シミュレーションソフト制作から始まったキャリア

CEO 岩崎 英俊

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経営シミュレーションソフト制作をきっかけに、IT業界に就職。在職中の事業開発経験や、現CTOとの出会いからHexabaseを創業。年齢や性別、言語を問わない多様性を重視した組織によって、IT業界のゲームチェンジャーを目指す。

岩崎英俊

Hidetoshi Iwasaki

代表取締役CEO

2000年よりシステムの受託開発エンジニアとしてキャリアをスタート後、法人向けの会計・人事系パッケージソフトの導入カスタマイズ開発等を手がける。その後、IaaS/SaaS事業の立上げから事業運営まで従事し、クラウドサービスとして事業化。2016年に当社を創業、Hexabaseを開発。

岩崎さんがHexabaseを創業するまでの経緯を教えてください。

大学生の時から会計が好きで、ゼミでは管理会計を勉強していたんです。会社の状況を数字で表して、それを経営者の判断材料として使えるようにするっていうのがとても面白いなと思ったんですよね。そのゼミの先生は、会社と従業員や、投資家と経営者のモチベーションや関係性を数式で表現する研究をされている方だったんです。それで僕は、Visual Basicでプログラムを書いて、経営シミュレーションソフトを作ったんです。そしてその中で、企業のシステム開発、中でもデータの情報管理に興味を持ち始め、IT業界に行こうって決めました。

「自社プロダクトを自分たちで0から作って販売していく」

IT業界に入ってまず、会計や人事給与、関連する周辺のシステム開発をやっていました。そういったシステム開発をやっていく中で、僕は割と早い段階から、新卒1〜2年目くらいの時から、何か自分で事業をやってみたいなという気持ちがもやもやとありました。しかし、当時はいわゆる受諾開発の仕事をしていたので、「自分のプロダクトを持ってそれを世の中に発信していく」なんて到底叶わない夢なのかなと。

そんなことを思いながら2年間のトラブルプロジェクトが始まったんです。この2年間は本当にフル稼働で、次から次へと問題が出てきては対応しての繰り返しのようなことをやっていました。これはIT業界あるあるだと思うんですが、そういったトラブルプロジェクトが終わるタイミングって、今までガッツリ稼働していた分、時間ができるんです。そこで、当時流行り始めていたRuby on Railsでプログラムを書いて、大手企業の情シスさん向けにITサービスマネジメントのSaaSの提供を始めました。

このSaaSを開発したことで、事業開発という新たな経験をすることになりました。今まではシステム開発を主にやっていたので、マーケティングやリード獲得、チームマネジメントなどを経験することで、事業をやる上での一通りの機能セットが揃ったなと感じていました。また、当時開発し提供していたSaaSは、顧客獲得の度に運用コストが嵩んでいき、この問題を解消しないとビジネスとして成立しないなと思うくらい、スケーラビリティの低さが顕著になってきました。

現HexabaseのCTOポールとの出会い

そんな中、取引先のエンジニアの中にいた、現HexabaseのCTOであるポールとの出会いがありました。彼とはRuby on Railsの話をしに行ったのがきっかけでだんだん仲良くなり、Go言語をやってるとか、MongoDBっていうのがあるよとか、AngularJSを使うとこんなの作れるよとか当時の最新技術の話で盛り上がりました。その中で僕の最大の課題だったスケーラビリティに関する技術的知見を彼が持っていることが分かりました。

そこで新規事業として、ポールの技術的知見を使った、Hexabaseの原型となるものを作って、それを元に起業することにしました。ポールに一緒に会社をやろうと言った時、彼は2つ返事で快諾してくれました。彼は自分の持っている技術を思い切り活かせる仕事をしたいと思っていたんだと思います。当時会社で求められていた技術と、彼が興味を持って試していた技術は違くて。でも僕は、彼の持っているそんな面白い技術に興味があったので、快諾してくれたんじゃないかと思います。そんな経緯でポールと2人で会社を始めました。

大変だったこと

もちろん今もまだまだ大変なのですが、一番大変だったなと思うのは創業1年目ですね。僕はエンジニア上がりの起業家なので、営業やマーケティングの経験があったとはいえ、それは苦手でしたし、人脈がめちゃくちゃあります!みたいな感じでもなかったので、そこでお金を回していくのに苦戦しました。今でも覚えている日があって、起業して半年くらい経った8月の朝、出社した時にぼそっと「あぁ終わったな」と独り言が出てきて、これが起業して最初のめちゃめちゃ追い込まれていた時かなと思います。この後も何回かもうダメだなって思うことがあったのですが、この時のことを思い出して踏ん張っていました。

Hexabaseの最低限の機能を実装するまでは辛い時期が続きましたね。だんだんとベースラインが仕上がってはきているけど、この機能が足りないからお客様に評価いただけない時期というのは、もどかしいというか、悔しいというか、そんな気持ちが悶々とありました。

楽しかったこと

これも創業1年目ですね!ポールと2人で小さい部屋に机を並べて、話しをしながらコードを書いて、コードを書きながら片手でお弁当を食べたりして、夢を膨らませながらワクワクしながら仕事をしていました。こんな物を作りたいねとか、こんなことやりたいねって言ってた事がだんだんと形にできているので、今もすごく楽しいです。まだまだ実現できてないアイデアはたくさんあるので、これからもHexabaseに注目していただけると嬉しいです。

趣味はなんですか

週末に家族と過ごすことが好きです。実は、去年新しい趣味を始めようと思いウォーキングを始めました。僕と同年代のおじさん達と話すと、釣りやゴルフ、キャンプなど幅広い趣味を嗜んでいる人も多いので、最近はそういうのにも挑戦したいなと思っています。

大切にしている価値感や文化

一言で表すと「多様性」です。僕にできないことを得意としている人とチームを組みたいと思っています。年齢や性別、言語などを問わず、着眼点が面白かったり、僕にない発想のアイデアを持っている人は、とても魅力的だと思います。また、多様性を重視している組織の方が、最終的なポテンシャルやケイパビリティが向上すると信じていますので、多様性のあるチーム作りは特に意識しています。そして、チームプレイを大切にするということを会社の価値・文化にしていきたいと考えています。さまざまなバックグラウンドを持つ人たちでチームを作り、個々人では成し得ないスピードやクオリティの成果を出していく。これを可能にするのが多様性だと考えています。

HexabaseはIT業界のゲームチェンジャーになる

例えば、IT企業において、「こういう技術があるから、こんな物が作れます。」と、「こういう物が作りたいなら、こんな技術を採用しましょう。」そのバランス感覚というものは非常に重要で、最高の技術を持っていたとしても、お客様に満足していただける価値を提供することが出来なければ宝の持ち腐れになってしまいます。そのためにも、会社として多様な視点を持ち、お客様へ価値を提供するということは大切なのです。

よく世間で日本のITは遅れていると言われていますが、「HexabaseはIT業界のゲームチェンジャーになる」と掲げているように我々はその問題のど真ん中にいると思っています。Hexabaseはそれらを打破し、さらに2、3段ステップアップできるような設計で作っています。より多くの方々に価値を提供して社会的意義のある会社にしていきます。

忘れられないエピソード

お客様の会社に訪問した時に、僕の開発したアプリを社員の方が全員使っていて、購入いただいた製品なので当たり前といえば当たり前なのですが、その時は嬉しさと変な感覚が同時に来てすごく感動しました。プロダクトを自分で開発するということは、新卒でIT業界に入った時からの夢だったので、その時のことはとても印象に残っています。自分の作った物が本当に使われているんだって感じた時の感動は、なんとも言い難いものがあるので、それをHexabaseのみんなにも体感して欲しいです。

面白いメンバー

やっぱりCTOのポールですね!彼の技術的な目の付け所は常に僕の1、2歩先にあって、いまだに全然追いつけないんです。これはHexabaseあるあるなのですが、ポールの言ってたことが半年とか1年後くらいに役に立つというのがあって、何か課題に直面するとポールの発言を思い出したり、チャットを遡ったりすることがよくあります。初めて出会った時から変わらず、彼には面白い技術へのアンテナという目を見張るものがあるので、僕はそんな彼がもっと活き活きできる環境を作ってあげたいと思っています。

また、それなのに彼は家族サービスもすごくやっていて、子供の送り迎えしたり、家族でハイキングとかバーベキューとかのアウトドアをしたり、めちゃくちゃアクティブなんです。そんなにいろんなことやりながら、どこでそんなに最新の技術を仕入れて試しているんだろうって彼のタイムマネジメントも含めて面白い人だなと思います。

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