COLUMN
2022年1月21日
ざっくり、業務システムを開発できるローコード開発プラットフォームを整理する
ローコード開発プラットフォームとは、最小限のコードの記述でアプリケーションなどを作成できる開発プラットフォームです。「Low-code development platform」を略して、LCDPと記述する場合もあります。最近では、単純に「ローコード」とか「ローコード開発ツール」とも呼ばれる場合が増えています。
そもそも、ローコード開発プラットフォームとは?
Wikipediaでは、ローコード開発プラットフォームを次のように説明しています。
従来の手書きのコンピュータ・プログラミングの代わりに、グラフィカル・ユーザ・インタフェースと設定を通じてアプリケーション・ソフトウェアを作成するために使用される開発環境を提供するソフトウェアである。ローコードモデルにより、様々な経験レベルの開発者が、モデル駆動型ロジックと組み合わせたビジュアル・ユーザ・インタフェースを使用してアプリケーションを作成することが可能になる。
ローコード開発プラットフォーム – Wikipedia
IT分野の調査とアドバイスをおこなうガートナーは、、ローコード開発プラットフォームを次のように説明しています。
手作業によるコーディングを抽象化・最小化することにより、カスタム・アプリケーションを迅速に開発し、デプロイするために使用される。
ガートナー
LCAPは、ユーザー・インタフェース、ビジネス・ロジック、ワークフロー、データ・サービスから成る完全なアプリケーションを開発するために、少なくともローコード機能 (モデル駆動型またはスクリプトによるグラフィカルなプログラミング・アプローチなど) を備えていなければならない。
どちらも、コードの記述を最小限にすることで、効率よくシステム開発できることが共通になっています。
以前から、システム開発の効率を向上させるツールは、「ラピッドアプリケーション開発ツール」(RAD:Rapid Application Development)とか「超高速開発ツール」といった名前で呼ばれてきました。ローコードという名称は、2014年に、業界アナリストのフォレスター・リサーチがはじめて使用したそうです。
ローコードとノーコードの比較
ローコード開発プラットフォームの特徴を理解するために、「ノーコード」または「ノーコード開発プラットフォーム」(No-code development platform)と比較してみましょう。
このふたつは、どのように違うのでしょうか。
「ノーコード」は、業務部門の非エンジニアや情報システム部門の担当者でも開発できるアプリケーション開発プラットフォームです。ソースコードを直接入力するのではなく、ドラックアンドドロップで利用できるビジュアルコーディング機能などを使って、アプリケーションを開発します。
そのため、ノーコードでは、プログラミングの知識を持たなくても開発できるメリットがあります。一方で、柔軟性にとぼしく、ツールの適用範囲でしか使えません。また、野良アプリの増加や開発の属人化といったデメリットがあると言われています。
これに対して、ローコードは、コーディングを最小限に抑えながら、より高度な機能や大規模なシステムでも利用可能です。
なぜ、ローコード/ノーコードが必要とされるのか
どうして、ローコード/ノーコードが必要とされているのでしょうか。
これには2つの理由があります。
まず、企業活動でデジタルの活用が当たり前になっており、従来のシステム開発のリソースだけでは間に合わなくなっているからです。とくに、マーケティング分野や顧客との関係性を構築する領域は、変化が激しく、すばやく柔軟な対応が必要になります。そのため、アプリケーションの開発・運用にも俊敏性が求められます。
もうひとつの理由は、すぐれた技術を持つ優秀なエンジニアが限られているためです。そのため、これまでアプリケーション開発に関わってこなかった人たちが、自分たちでアプリケーションを開発する内製化が必要になります。アプリケーションを開発するシステムエンジニアにも、さらに高い生産性が求められているのです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応が求められるなか、企業のシステム開発力を向上させる切り札になるのが、ローコード/ノーコードなのです。
ローコード開発プラットフォームの適用分野
では、ローコード開発プラットフォームは、どのようなアプリケーションの開発に利用できるのでしょうか。
その代表的な適用分野を整理すると次のようになります。
まずは、汎用か特定分野向けかで分けることができますね。汎用であっても、提供方法によって、商用ツールとオープンソースソフトウェアに分けられます。
また、特定分野のアプリケーションを作成できるローコード開発プラットフォームも存在しています。
このあたりは、FRONT-END.AIが公開している、次の記事によくまとまっています。
なお、業務システムでは、それなりの規模の開発が必要になるため、汎用のローコード開発プラットフォームが必要になります。
そこでオススメしたいのが、Hexabaseです。
業務システムのローコード開発プラットフォームのオススメは
Hexabaseは、業務システムのバックエンド機能を提供するクラウド型ローコード開発プラットフォームです。設定ベースで、データベースやワークフロー・ユーザー管理など、業務システムで必要となる機能を利用できます。また、利用者からの要望が多いフロントエンドは、フルスクラッチか、他のノーコード開発ツールを使って開発します。
興味があれば、さらに詳しい情報にアクセスしてみてください。